ポケナビメールニュース ――――――――――――― No39(07-01-11)
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■ GPS豆知識
☆ 磁北と真北(シンポク)
通常、コンパスは真北を指さず、磁北を指します。これは北極点と磁北極が異なるからです。
真北と磁北のなす角を磁気偏角といい、日本付近ではコンパスは真北より西を向きます。現在の磁北極は北カナダにあり、北極点からは約11度のズレがあります。北極と磁北極の間では、北を向くはずのコンパスのN極が磁北極に引かれて南を向いてしまうという、不思議な現象が起きます。
磁気偏角は場所によって異なります。日本列島では、緯度によって5~10度の偏差が有り、北へ行くほど角度は大きくなります。東京や大阪、名古屋辺りではおよそ6~7度、北海道では9度前後、沖縄辺りでは5度前後です。
GPSでは方位は移動中の経緯度を基に計算して求めていますので、普通、真北表示となります。磁北表示できるものは、その地域の磁気偏角を設定する必要
があります。
GPSは静止しますと進行方位を示すことができません。経緯度の変化がなく、方位を計算できないからです。そのため、電子コンパスを内蔵して移動スピードによってGPS、コンパスを使い分けるものもあります。
国土地理院発行の2万5千分の1と5万分の1地形図には、磁気偏角値が記載されていますので、実際にコンパスを使って真北を探す場合には、この数値を利
用することになります。
地形図に「磁針方位は西偏約6°」などとあったら、真北は磁石の指す方向から6度東に修正した方向になります。登山や渓流釣り等で、ポケナビがなく、地形図とコンパスを頼りに道なき道を進む場合には、この偏角矯正をお忘れなく。
さもなくば、1km進んだ頃には、目的地から100m以上も離れてしまうこと になります!
磁気偏角は時間とともに変化しています。けれどこれは地球規模での話ですので、1年や2年ではそう大した量ではありません。西暦1800年 頃には偏角は0度だったのが200年後の現在6~7度という程度の変化量なので、手元の
地形図の年号が古いからといって慌てなくても大丈夫です。
むしろ、火山付近(溶岩には鉄が含まれていてそれが磁石を狂わせる。有名なのは富士裾野の青木ケ原樹海)や高圧線に近いところ(電流のため)、車の中などではコンパスが狂うことがありますので、注意が必要です。
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